無想庵コラムCOLUMN

男のきものはカッコいい~アイテム編~

男のきものはカッコいい~アイテム編~

男のきもの

茶席で男性のきもの姿は凛々しくて、とても粋です。もしお茶会にきものを着て行けたらかっこいいと思いませんか?結婚式や祝賀会などちょっと改まった席にきものを着てみるのもいいですね。

きものは自分の身体のサイズに合ったものを用意してしないと上手に着るのが難しいです。。
出来れば、身丈(みたけ)と裄丈(ゆきたけ)は、誰かに測ってもらうなどして、ご自身の着物のサイズを買いに行く前に把握した方がいいと思いますが、お店でも言えば測ってもらえます。

私も最初はきものを着たことがない、買ったことがないという状態でした。何だかきものは値段が高そうだし、知っている呉服屋さんもいなかったので、最初は大阪難波にある着物の古着屋さんに行きました。

仕事のスーツなら量販店で買っても、『A体の7号』というようにサイズも体型も何十種類も用意されているので、自分の身体に近いものを選ぶことができます。

しかし、きものは体型に合わせたくても、そもそも品数が少なく、身丈と裄(ゆき)のサイズは、平均的というか標準の寸法のものしか用意されていません。(需要がないから当然ですが)

ましてや、古着屋のきものになると古いものが多く、現代人には小さ過ぎたり、虫食いや黄ばみなど難点があるようです。時間を掛けて探しても、あまりいい物は見つからなかったです。実際、今は中古で買ったきものは着なくなってしまいました。

きものは洋服より断然着崩れしやすい為、慣れない内はすぐに襟元や裾などが乱れてしまいます。カッコよく着るこなすには回数と慣れが必要になってきます。

またお客様が畳の上に座るので、目線が低くなるため、歩いている人の足元が丸見えです。中に着ている長襦袢が、外側に着ている長着より3センチは短くないと、中の長襦袢が見えてしまい、粋さがなくなってカッコ悪くなってしまいます。

きものは洋服以上に、うまく決まった時と残念な時の差がすごくあるので、できるだけ自分の身体のサイズできものを作った方が長い間愛用できると思います。

きもののよい点は多少体型が変わっても、着方でカバーできる点です。腕の長さ(裄)や身長(身丈)は成人すればそんなに長さが変わるものではありませんよね。
確かにセミオーダースーツよりも高い買い物にはなりますが、 一度作れば一生着られます。 (限度はありますよ。例えば、60キロ→100キロではさすがに変わりすぎですが。)

では次に、きものはどのように選んだら良いか考えて行きましょう。

必要なアイテム

1.長着(ながぎ)…一般的にきものと呼ばれるもの。季節によって着分けます。

10月から5月に着る『袷(あわせ)』…裏地がついている

5月、6月と9月に着る『単衣(ひとえ)』…生地は袷と同じだが、裏地がついてない

7月、8月に着る『薄物』…絽(ろ)と紗(しゃ)透けて見える生地でお坊さんの法衣は絽です。差詳しくはこちらの参考サイトをどうぞ→ http://rosha.jp

2.長襦袢(ながじゅばん)…長着の下に着るきもの。

3.羽織(はおり)…ジャケットのようなものでしょうか。茶席に入る前に脱いで畳んでおきます。

4.角帯(かくおび)…長着の上から締めます。おしゃれの要素もあるので色目や柄などで選びます。

5.袴(はかま)…男性の正装用です。馬乗袴(ズボンタイプ)と行灯袴(スカートタイプ)があります。

6.足袋(たび)…茶席ではこはぜという留め金具が4枚のものが良いです。

7.雪駄(せった)…お茶用は白い鼻緒。

きものの生地と色合い

代表的な生地は

  1. 御召(おめし)…絹が素材、手触りが良く、光沢がある。西陣が有名。
  2. 紬(つむぎ)…絹が素材、一応普段着扱いだが、結城や奄美大島など有名なものはかなり高価。

お茶席では基本、控えめな色で無地のものを。紺、グレー、茶など

羽織と長着を合わせるなら、同系色にして羽織を濃い目、長着を薄い目のコーディネートが良いでしょう。

きものが地味な分、男性は帯などチラッと見える部分でおしゃれをします。

特に角帯では色や柄などコーディネートでおしゃれをします。ただし派手すぎるのはNGです。博多帯が有名。

長襦袢の襟もチラッと見える部分。汗染み防止も兼ねて半衿(はんえり)を縫い付けます。

きものと同系色で派手でないものを。

袴の選び方

お茶名をいただくと十徳を着るようになるので、袴を作るのは勿体無いという意見もありますが、凛々しく見えますので、一生使っても良いと思います。

茶席では袴を付ける(袴ははくのではなくつけるというそうです。)のが正装です。縞柄(しまがら)と無地があります。

仙台平(せんだいひら)…縞柄。若い人は太い縞を。

精好仙台平(せいごうせんだいひら)…絹製で光沢もある。絹の特性で立ち座りの際、形状記憶シャツのようにきれいに形に戻るので 着姿も美しい。値段的にも仙台平の生地の3倍~4倍くらい高いみたいですね。

紬平(つむぎひら)…無地。紺やグレーが無難。値はやはりするみたいで目安として仙台平の単価の倍くらいはするようです。

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