西宮神社福寿会お茶会当番
「一番福のダッシュ」で毎年ニュースになる西宮神社で、福寿会のお茶会が3月17日の日曜日に開かれました。師匠の串本先生が今月のお茶会の当番となり、私たち社中もお手伝いに行って参りました。
当日の朝は生憎の雨模様で、出足が鈍くなり、あまりお客様は来られないかな~と心配しておりましたが、150個の主菓子が全て完売しました。おいでくだされたお客様に感謝しております。
私も袴姿でスタンバイし、お点前もさせていただきました。綺麗な女性陣がたくさん手伝いに来てくれていたので、結局私はお点前以外、本席に出ることなく、水屋仕事に没頭しておりました。
大寄せのお茶会に行くと、待合の床に会記というものが置かれています。
これは、道具の取合せやお菓子、花などが順に書かれているもので、演劇に例えるなら台本のようなものでしょうか?
もちろん会記はそのまま、その茶会の記録にもなります。昔は「茶の湯日記」とも呼ばれていたそうです。
本来は、亭主の備忘録のようなものですから、お客様に見せることはしませんでした。 しかし、茶席で道具のお話をされても、沢山説明されるので、なかなか一回では全てを覚え切れませんよね。
お客様の側でも、会記を書き写すことで、道具の名称を覚えたり、その道具の取合せに、亭主の心使いを感じられるようになります。
右は箱書き。左から二つ目の黒い板のようなものが、下の写真の炭取りの箱書き
この炭取りは珍しい唐物台付です。
この釜も変わっています。『透き木男手田口釜』と言います。
田口釜(たぐちがま)は、釜の形状の名前で、口造りの口の付根が肩より低く付いて深くえぐられたようになっていて、口の廻りに溝ができている形の釜です。
田口釜は、水を入れると田の面のように見えるというところからこの名が付けられたと言われています。
湯を汲むときや柄杓を戻すときに、しずくをこぼすと溜まってしまうので、失敗が丸わかりになります。一滴もこぼさない様にと神経を使いました。
本席の床の写真です。
掛物は『花開万国春』
花は右の柱に柳。床にある朱盆に水を張り、桜の花びらを散らしています。こういう演出は良いですよね。私もセンスを磨いて粋なことをできるようになりたいです。
最後に香合は『おしどり』で円能斎の箱書きがあります。