無想庵コラムCOLUMN

姫辛夷 三月の茶花

姫辛夷 三月の茶花

姫辛夷(ひめこぶし)

同じモクレン科の辛夷(こぶし)よりも小形なので、姫辛夷と名付けられました。辛夷の名前の由来は、蕾が握った拳に似ているからだそうです。(微妙→)

辛夷は高さ10メートル以上にまで大きくなるのに対し、姫辛夷の方は 3メートルくらいです。中国原産ですが、日本にはかなり古くから伝わっていたようで、今では野生化したものもあるという事です。

また別名 幣辛夷(しでこぶし)というようで、開いた花びらが注連縄や玉串などの幣(しで)に見えるからだそうです。 伊勢湾周辺の湿原周辺や渓流沿いに生えている自生群は準絶滅危惧の指定を受けた日本固有種です。

葉より先に花が咲き、春を告げる花と言われています。辛夷は白花が多いですが、姫辛夷は薄いピンクが主流です。(個人的には花の色で姫辛夷と名がついたと思ってます。)茶花として生ける時は、姫辛夷と根締めに紅系の椿を使うのが良いかと思います。

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