萩 八月の茶花
白萩(しらはぎ)
萩(ハギ)は秋の七草の筆頭にあげられるほど、有名なので皆さんご存じですね。『万葉集』に最も多く詠われているほど、古くから親しまれています。日本人の心の花?なのかもしれません。萩(ハギ)は、マメ科ハギ属の落葉低木です。
「白萩(シロハギ)」は、その萩の近縁種の一つです。
主に本州中部の日本海側の多雪地帯に分布し、純白の清楚な花をたくさん咲かせます。秋の紅葉にも映えるので、夏から晩秋にかけて、ずっと楽しめます。
右の写真のように しなやかに枝垂れ、 こんもり群生してくれるので見た目ゴージャスですし 庭木には持って来いですね。 別名も有り、シロバナハギとかミヤギノハギとも呼ばれています。
色々調べてみると、白萩はあの伊達政宗公に愛された花として伝えられていました。
自然公園などでもよく見かける花ですが、有名なところでは、寺院が国宝に指定されている奈良の長谷寺の境内に白萩が自生しています。
この長谷寺は徳川幕府によって大規模な造営された寺院本堂として代表的であり、我が国における観音信仰の中心的な役割を果たした重要な建築として、平成16年12月に国宝の指定を受けました。小初瀬山の中腹に懸造り(舞台造り)と言われる大建築物で、観音堂とか大悲閣とも呼ばれています。南面は豪快な入母屋造りになっていて、屋根の構成は 八ツ棟造りと呼ばれ ており大変複雑なものです。
話を元に戻すと、私は茶花にもこの白萩を夏から秋にかけて、使わせていただいています。
今年はまだ生けてないのですが、参考までに茶席での取り合わせ例として下の写真を掲載しておきます。籠花入れの左側に伸びているのが、白萩です。(中央の花は秋明菊です)