無想庵コラムCOLUMN

光琳茶会

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毎年2月22日、23日の梅の咲く時期の二日間に渡り、熱海のMOA美術館で光琳茶会が開かれます。

この美術館には光琳屋敷と呼ばれる建物がありますが、
これは重要文化財である小西家文書(文化庁蔵)の中に含まれる、光琳筆の図面や大工仕様帖等の資料を基にしてMOA美術館内に復元された建物です。

MOA美術館は、館蔵品として国宝の尾形光琳画の『紅白梅図屏風』があります。

光琳茶会は古美術商の方々が席主になる茶会なので、使われるお道具の非常にレベルが高く、すばらしいようです。

本来なら展示ケースないでしか見られない逸品が、取り合わせをされて直に見られるのが 醍醐味だとか。

先ほどの「紅白梅図屏風」ですが、なんと国宝に指定されており毎年2月の期間(今年は1月25日(金)~3月12日(火)まで)のみ、ここMOA美術館で観ることができます。

尾形光琳(1658~1716)は、江戸時代中期を代表する画家のひとりです。本阿弥光悦や俵屋宗達の作風を慕いながら、独自の画風を築き上げた琳派の大成者として知られています。

主に京都の富裕な町衆を顧客とし、王朝時代の古典を学びつつ、明快で装飾的な作品を残しました。 その非凡な意匠感覚は「光琳模様」という言葉を生み、現代に至るまで日本の絵画、工芸、意匠などに与えた影響は大きいそうです。 画風は大和絵風を基調にしつつ、晩年には水墨画の作品もあります。

(ウィキペディア参照)

MOA美術館は、昭和60年、開館3周年記念事業として小西家文書の中にある光琳筆の図面や大工仕様帖等の資料を基に光琳屋敷を復元しました。

光琳はこの屋敷で晩年に「紅白梅図屏風」が描かれたといわれています。

屋敷の復元を機に茶の湯文化の普及・振興と、光琳芸術の顕彰を願いとして、光琳茶会が発足されました。

毎年2月に開催される茶会は、国内有数の美術商・数寄者のご協力のもと、毎回趣向を変えながら開催され、数多くの光琳作品が出展されているそうです。

今年は行けなかったので、来年は会員になって行ってみたいと思います。

関西から行くには、熱海は確かに遠いですし、会員でないとご案内いただけないので、なかなか認知が広がらないようですが、ぜひ来年は詳しいレポートをしてみたいと思います。ただし、お茶会では、原則写真撮影は禁止なので、写真は載せられないと思います。あしからずご了承ください。

最後になりますが、光琳には5歳年下の弟がいます。
尾形乾山(おがたけんざん)といって、京焼きで有名です。名前はどこかで聞かれたことがあるのではないでしょうか?

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