無想庵コラムCOLUMN

紫式部 十一月の茶花 

紫式部 十一月の茶花 

紫式部(むらさきしきぶ)

ムラサキシキブはシソ科ムラサキシキブ属の落葉低木です。(クマツヅラ科に分類されている専門書もあります。色的に連想しやすいので私はシソ科で覚えてます。)日本各地の林などに生えていて、果実が紫色で美しいので観賞用によく栽培されています。別名はミムラサキ。

名前の由来は、実が綺麗な紫色なので『源氏物語』の紫式部にあやかって付けられたと言われています。確かに紫の実が気品や優美なイメージに重なります。名前が付けられたのは江戸時代とされていて、 江戸時代以前には「むらさきしきみ」などと呼ばれていたようです。花が咲く時期は6月頃で淡い紫色の花を咲かせますが、茶人にとっては、晩秋まで残る美しい紫色の実の方が印象的です。 因みに 実の白い白式部という花もあります。

茶花として使う時は、タイトルの写真の様に枝が垂れているので、その姿を生かし、掛け花入れを使って床に荘るのが良いかと思います。サガギクやキキョウなどとも合わせていけます。

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