無想庵コラムCOLUMN

茶道が社員研修に良いとされる理由

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研修って、誰のためにやるのでしょう?

就職をしてから独立するまで15年ほど会社にお世話になっていました。

社員として働いている間はほとんど意識していませんでしたが、会社からは様々な形で投資をしてもらったのだなと感じています。研修や勉強会が頻繁にあったわけではありませんが、高度な仕事が出来るわけでもない若者に給料を出し、社用車を用意し、社会保険や様々な経費を成果に関わりなく出してくれていたからです。

会社はあなたにいくら投資しているのか?

という目線から考えてみると、今となってはもっと日々を真剣に生きるべきだったと思うのです。

日々を真剣にというのは、業務をまじめにというだけでなく、言われてないけど、もっと効率的に期限より早く業務を終わらせ、さらにもう一歩進化した仕事をやろうとする。

これくらいで充分と、安易に納得せず、自分の仕事も能力も高めていこうとし続ける。

このような姿勢が日々を真剣にということだと思います。

正直、これは難しいですよね。人にやらされている場合、特にしんどいです。 自分から自発的に成長できる姿勢にならなければ出来ないことでしょう。

どんな技術や商品も接客マナーがあってこその評価

普段私たちが利用している様々な店舗で、また行くかどうかはどんなことで決めているでしょうか?飲食店なら味も大事ですし、お値段もお安い方が嬉しいですよね!?

しかしもし店員さんの態度が最悪だったら、またその店に行こうと思うでしょうか?

残念ですが、少なくともしばらくは行く気にならないと思います。

仮にこの世に自社と同じ商品を扱う会社が無ければ、注文は来るでしょう。しかし内心、お客さんは何かあったらクレームつけてやろうと虎視眈々と狙っているかも知れません。

マナー講習を受けても、いろんな研修を受けても一向に変わらない訳

接客業はもちろんのこと、最近では運送業やIT産業の方々まで接客のスキルアップ、質の向上のためマナー講習を受けていらっしゃいます。

確かにビジネスシーンではスーツや制服で立って会話する、椅子に座って商談するなど洋風(死語?)なスタイルですので、今更、畳の上で何が学べられるのだろうか?と思っていらっしゃる方もいるかも知れません。

しかし、挨拶の仕方、お辞儀の仕方、怒っているお客様に対する接し方、謝罪の仕方など、研修でやり方はわかったけど、実際、上手にしかも継続してやるのが難しいこれらのことを十分会得したとは、言い切れないのではないでしょうか?

各個人の心の有り様が整わないとテクニックや良い話を聞いても無意識レベルにまで到達しないからでしょう。

茶道をベースに研修を行うと、何が起こる?

ではどういった研修をやれば上記のような問題に対応できるようになるのでしょうか?

人に言われて、こうしたら良いというノウハウを無理やり行動だけなぞらえるのではなかなか続きません。自分の中のやる気が醒めてくるからです。

そうではなく、自発的に「こうしよう」とか、「こうした方が良い」と、心(思考)が自然に決めてそれが持続していくことが大事なのです。

茶道は立ち居振る舞いや作法やら、お堅いイメージが強く、文化的教養に興味を持っている人にしか合わないような受け止め方をされて来ました。ビジネスの現場とは遠い世界にも見えていました。私がそういう考えの典型だったかも知れません。

しかし茶道は懐が広く深いので、お点前ができなくても楽しめ、触発されるものです。

茶道は私たちの心を穏やかにして、内にある答えを導く

スティーブジョブス氏によって有名になったマインドフルネスは宗教色の無い禅ですが、禅宗と共に発展してきた茶道にもマインドフルネスの要素が内包されているのです。

茶道は日本文化の総合芸術と言われるように、あらゆる文化的要素で出来上がっています。

5年10年やってもまだまだ道半ば。ゴールなんか全く見えません。

修練すればするほど、自分の至らなさや無知さ加減、人を思いやる心の足りなさ等々を自覚してしまい、情けない気持ちです。 しかしそのおかげで、自分が人間的成長をどのようにしたらいいのか具体的な指針に気づいたように思います。

気づきが多く得られ、内面から自然に自分が成長する

心が穏やかになると、物事の受け取り方も変わります。

お茶席に1回出たくらいでは、物珍しさが先に来て、実際には気づきも何もないかも知れません。

無想庵の研修では、そのことを踏まえ、段階的に学び、また体験を通して、皆さんが自分で変わろうとする苦労をすることなく、自然と楽しみながら成長していく機会を提供できるようにカリキュラムを考えました。

まずは次の3つを大事な価値観を手に入れていただく為に研修に参加してください。

  1. 自分自身を磨くこと、
  2. 自分をもっと大切に扱うこと、
  3. 他者のことも思いやるこころが自然と育ってくること

研修では普段とは違う、非日常体験になりますが楽しんで一日お過ごしいただけると思います。

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