無想庵コラムCOLUMN

萩の戸 九月のお菓子

萩の戸 九月のお菓子

萩の戸(はぎのと)

「萩の戸」という銘は、茶道具や和菓子の銘によく使われます。ご存じの通り、萩は秋の七草の一つですよね。古典文学から頻繁に登場する言葉で、日本の秋の象徴的な存在となって来ました。

言葉の由来は、諸説ありますが、萩の花が門や庭に咲き乱れる風景を表しているのは確かです。庭を眺めると写真の様な萩が咲いているようなイメージでしょうか?

季節感や情緒を大切にする日本の文化や芸術に古くから親しまれ、和歌や俳句、物語にもよく登場しています。茶道も文化や芸術に深く結びつき、またそれを体現している茶道に反映されているのは、ある意味当然なことなのかも知れません。

右の写真は 和菓子のささまさんの「萩の戸」です。和菓子の種類としては羊羹ですね。残念ながらまだ食べたことが無いので、お店のサイトの受け売りですが、気になるので説明させていただきます。

上の白い部分は白の羊羹でその中に大納言が入っています。
下の黒い部分は小豆の羊羹です。
この御菓子の黒い部分は庭にある柴折り戸を表し、
上の大納言は咲き誇る萩を表現しています。

↑という説明でした。暑さの盛りも過ぎ、涼しくなってい来ると羊羹のようなちょっと喉越しの重いお菓子もお茶に合って来ますね。

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