無想庵コラムCOLUMN

阿舎利餅 九月のお菓子

阿舎利餅 九月のお菓子

阿闍梨餅(あじゃりもち)

阿闍梨餅の名前の由来は比叡山で修行する僧にちなみ命名したもので“阿闍梨”とは、高僧を意味する梵語が語源だそうです。また天台宗や真言宗の僧位をも表しているそうです。

阿闍梨餅の形は、比叡山の千日回峰修行をおこなう阿闍梨がかぶる網代笠を型どったもので、厳しい修行の中、餅を食べながら飢えをしのんでいたことにちなんで、阿闍梨餅が誕生したと言われています。 私もこの網代笠(あじろかさ)の形が可愛くて好きなのですが、ネットで調べてみると平ぺったい阿舎利餅もあるようです。(形が大事だと思うけど…)

阿闍梨餅は京都にある「京菓子司 満月」という菓子店で1856年(大正時代)に誕生した銘菓です。もち米、氷砂糖、卵で作られたをモチモチの生地に、地元京都の丹波産の大納言小豆のつぶ餡をたっぷり挟んで焼き上げた半生菓子です。贅沢ですね!形は写真の様にまん丸で笠のような形をしています。 半分に割ると、中には餡子がぎっしりと入っていて、皮は薄くてモッチモチ。餡は甘さ控えめで上品な饅頭です。

別に季節限定ではないので、一年中いつでも主菓子に出せると思いますが、先日、お稽古で使ったので今月のお菓子とさせていただきました。

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