お茶会(三)
4.茶事七式とは何か
茶事の中でも、季節や始まる時刻によって、約束事や特徴があります。茶事七式と呼ばれる主な茶事を紹介します。
- 正午(しょうご)の茶事…茶事の基本形。お昼11~12時に始まる。
- 朝茶事…夏の早朝の清清しさを楽しむ。朝6時頃に始まる。
- 夜咄(よばなし)の茶事…冬の夕方五時頃から始まる。暗闇の中で灯火の風情を楽しむ。ちょっと怖い
- 暁(あかつき)の茶事…夜明け前午前4時頃から始まる。残灯の茶事ともいわれ朝と夜咄の合体?
- 飯後(はんご)の茶事…朝もしくは昼の食事の後に始まる。別名菓子の茶事。1年中OK。
- 跡見(あとみ)の茶事…茶事が終わった後、客からのリクエストにより茶会をアンコールする。
- 不時(ふじ)の茶事…突然の来客で催される。出たとこ勝負!
(七式の詳しい内容はまたいつか題材とさせていただき、ここでは長くなるので省略します。)
この他にも11月の炉開きの後、茶壷を封切りして新茶を味わう趣向の口切(くちきり)の茶事などがあります。
5.代表的な茶事の流れ
一つの項目を説明するだけで1記事になりそうなので、ここでは流れの項目だけインデックス的に書きます。最も代表的で基本となる正午の茶事に沿って説明します。
1.寄付(よりつき)、待合(まちあい)…受付、クローク、待合室
2.露地で迎え付け…待合から露地(ろじ)へ、腰掛待合で亭主の迎えを待つ
3.初座(しょざ)
- 席入り(初入り)…正客から順に一人ずつ、つくばい(手水鉢)で手口を清めてから茶室に入る。
- 懐石…料理をいただく。お酒も必ずついてくる。(懐石については後日詳しく説明します)
- 初炭手前(しょずみてまえ)…炭をついで香を焚く。主菓子も出る。
4.中立(なかだち)…客は一旦外に出る。亭主は後座(ござ)の用意をする。
5.後座(ござ)
- 席入り(後入り)…銅鑼(どら)の音を合図に再び茶席に入ります。
- 濃茶点前…濃茶を頂きます。一碗の濃茶を回し飲みします。
- 後炭点前(ごずみてまえ)…ここでもう一度、炭をつぎ、香を焚いて、灰を撒きます。薬缶で水を釜につぎ足し、濡れ茶巾で釜を拭きます。
- 薄茶点前…薄茶は一人一碗。干菓子が出ます。
6.退席