無想庵コラムCOLUMN

結び柳 一月の茶花

結び柳 一月の茶花

結び柳

茶道の世界では、新年を迎えますと最初のお茶会が初釜式(はつがましき)です。床は、先日銘としてご紹介した蓬莱飾りを荘り、茶花は今回ご紹介する『結び柳』です。

結び柳とは、写真の様に長い柳の枝を数本束ねて、くるっと一巻きして荘ることを言います。枝は出来るだけ長い方が良いみたいで、床からはみ出すくらい長~い枝を探してきます。年々柳も減って来て日ごろからどこに植わっているかチェックしていないといざ年末で用意しようとしても他の人に先を越されているという事もあります(苦笑)私もつい最近まで、どういう意味があるのか分からなかったので、調べてみました。

昔の中国では人と別れるときに、送る者と送られる者が、双方の枝を持って、の枝と枝を結び合わせて別れる風習があったそうです。その風習を千利休が送別の花として「鶴一声胡銅鶴首花瓶(つるのひとこえこどうつるくびかへい)」という花入れにを結んで入れたのが、茶席で用いられた最初ではないかといわれているそうです。 今は床に置くのではなく、床柱の上の方にある柳釘青竹の花入を掛け、そこに柳を差し込むのが主流だと思います。私のプロフィール写真のバックも結び柳です。

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