夏雲多奇峰 七月の掛け物
夏雲多奇峰(かうん きほうおおし)と読みます。 出典「陶淵明 四時の詩」
夏になると、よく茶席にかかる句です。夏雲(かうん)とは入道雲のことですが、雄々しく盛り上がる形は巨大で天高くそびえ立っている姿から、山にたとえられ、しかもその形が様々でまるで奇峰の様に見えることから、その情景を歌ったものだと思われます。
四時(しいじ)の詩とは四季のことで、四季の情景を歌っています。、参考までに全文を次にご紹介いたします。春水四沢に満ち(しゅんすい したくにみち)、夏雲奇峰多し、秋月明輝を揚げ(しゅうげつ めいきをあげ)、冬嶺孤松秀ず(とうれい こしょうをひいず)
此の中で春の句は三月に取り上げましたね。残りの秋と冬の句のそれぞれの解説はその季節になりましたら、取り上げたいと思います。お楽しみに!