無想庵コラムCOLUMN

透木釜(すきぎがま)

透木釜(すきぎがま)

透木釜は、五徳を用いないで風炉または炉に釜を掛けるとき、通風をよくするために釜との間にすきまをつくるために、炉縁に置く拍子木形の木片のことを透木(すきぎ)といい、釜の羽をこの木の上に乗せて釜を支えるところから、透木にあててかける釜のことをいいます。

炉の終わりに近い時季には、気候も暖かくなり、お客様に暑苦しさを感じさせないように、視覚的にも炭火が見えないように、 炉壇に透木を置き、その上に羽根付の平たい釜を据えます。
五徳を外す理由は、 開炉より半年近くを経て、炉中の灰も自然に増えていくためで、炭手前では灰を撒く所作があるからです。実際は炭手前をしなければ炉中の灰が増えることはありませんが。

裏千家では4月に透木釜を掛けます。(聞いたところによると表千家では3月とのことなので流派によってちょっと時期は違うようですが、趣旨は同じだと考えます。)

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