無想庵コラムCOLUMN

龍田餅 十月のお菓子

龍田餅 十月のお菓子

龍田餅(たつたもち)

『菱葩餅』の発祥の和菓子の老舗で超有名な川端道喜さんの餅菓子です。意匠は秋の季語でもある龍田姫。紅葉が美しくなり始める十月下旬には、山を紅葉色に染めてくれる龍田姫をイメージを表現した龍田餅 です。

龍田姫をご存じの方もいらっしゃると思いますが、一応説明します。 春を司どる佐保姫に対して、秋を司どるのが龍田(竜田)姫です。平城京の西にある竜田山を秋の女神にたとえたものですね。「竜田姫 たむくる神のあればこそ 秋の木の葉の幣と散るらめ」 と古今集にも詠まれていて、紅葉の女神と言われています。昔の人の伝説です。

道喜さんの龍田餅は、楓の葉の焼き印が付いたピンクに染めた生地状のお餅で、丸めた餡を包んでいます。このお餅の包み方が道喜さんのオリジナルですよね。 (切った時、全体的にちょっと潰れました…)

川端道喜さんは私の大好きな和菓子屋さんで、京都市左京区下鴨にあります。大阪からちょっと遠いので、滅多に行けませんし、早く行かないと売り切れるしでちょっと遠い存在。でもイチオシのお菓子が沢山あるので一年間、道喜特集を組めるくらい紹介したいお菓子がいっぱいあります。多分今後もちょくちょく出てくると思います。ほとんどが事前注文が必要だとは思いますが。京都の人にとっては普通に買いに行けるかも知れませんが、遠方の人には結構準備が必要ですよね。

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