無想庵コラムCOLUMN

お茶の用語辞典(こ)

お茶の用語辞典(こ)

高台(こうだい)

茶碗の底についている台のような部分。高いものや低いものなどいろいろ。

小茶巾(こちゃきん)

裏千家では濃茶を飲んだ後の茶碗を清めるために用いられる小さな白い麻の布のこと。不織布製のものもあり紙小茶巾と言う。使い捨てなので便利。

古帛紗(こぶくさ)

裏千家だけのもの。濃茶の飲みまわしや道具の拝見のときなどに使う。布地(裂(きれと言います))の種類や柄(意匠)も様々。名物裂(めいぶつぎれ)で作られることも多い。普通の帛紗より小さく15センチ四方程度の大きさ。他流派では出し帛紗を使う。

ごう

柄杓の先の湯、水を汲む部分のこと。風炉用と炉用の柄杓の違いはこの合の大きさによる。(風炉用は炉用よりも少し小さいです。)

光琳模様(こうりんもよう)

江戸時代中期の画家、尾形光琳に代表される光琳派・光琳風の模様。 極端な図案化を特色とし、装飾的傾向が強いです。 安土桃山~江戸初期の芸術家、本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)・俵屋宗達(たわらやそうたつ)を経て、光琳によって完成されました。 ちなみに光琳の弟・尾形乾山(けんざん)は、乾山風として有名な陶工です。

五節句(ごせっく)

重陽の節句のコラムでも書きましたが、日本の伝統行事には節句というものがあります。ひな祭りとして有名な3月3日の桃の節句、そして端午の節句の5月5日です。どちらも我が子の成長を祝う行事ですから、生活に根付いています。また7月7日の七夕の節句もご存じだと思います。実はまだ二つありまして、先日取り上げた9月9日重陽の節句(菊の節句)と1月7日の人日(じんじつ)の節句です。

節句は奇数の数字でぞろ目になる日ですから、1月は1日でないとおかしいのですが、その日は元旦のため別格とされ、7日になっています。お茶の世界でも、各節句ごとに趣向としてそれぞれ道具組をして茶会や茶事、またはそのお稽古をしています。ただし、正月だけは初釜といって一年の最初に釜をかけるわけですから、人日の節気としては、なかなか出来ないのが実情です。

一つ一つ詳しい説明を使用と下調べをしていますと、日本の節句文化を継承する会という社団法人さんが出てきました。五節句に関しては一茶人の私より詳しい専門家だと思いますので、もっと徹底的に詳しく知りたいという方は、そちらを参照して頂ければと思います。

五摂家(ごせっけ)

五つの摂家という意味ですが、 摂家とは鎌倉時代中期に成立した藤原氏嫡流で公家の家格の頂点に立った家柄、一門のことを言います。その五つとは近衛(このえ)家、九条家、二条家、一条家、鷹司(たかつかさ)家の五家を指します。 大納言・右大臣・左大臣を経て摂政・関白、太政大臣に昇任できたということで、昔は家柄で身分が決まっていたという典型ですね。摂関家、五摂家、執柄家ともいうそうです。 元々は九条氏と近衛氏が摂関家を独占していましたが、やがて九条氏から分かれた二条氏、同じく九条氏の流れである一条氏、近衛氏から分立した鷹司氏を加えた5氏が摂関家として成立し、摂政・関白はこの5氏が独占したため、五摂家と呼ばれるようになりました。2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿13人」は正に五摂家誕生 の時代です。

随時、更新していきます。分らないことばがあれば是非リクエストしてください。よろしくお願いいたします。

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