無想庵コラムCOLUMN

山錦 十一月の銘

山錦 十一月の銘

山錦(やまのにしき)

紅葉を錦になぞらえた銘です。 似たような銘に「梢の錦」と言うのもあります。
山全体が紅葉で色付き、錦のように見える様を表現した銘ですね。茶の世界ではなぜか「やまにしき」とは読みません。色々調べましたが、すべて「やまのにしき」と読み仮名が付いているので、恐らくそれがお約束なのだと思います。「やまにしき」と読んでしまうのは、お相撲さんで有名な方がいるので、その影響かもしれません(笑)

紅葉真っ盛りの山の景色は、色の濃い部分と薄い部分、赤や黄色などのコントラスト自然が生み出す繊細な景色は、本物の錦織のような重厚感や深み、色鮮やかさと同じようですね。

お稽古でも、問答の練習がてら、お道具の拝見があり、お点前さんは茶杓などの銘を言う稽古がありますが、普段から伝統行事や暦も知ることで、銘を自分で考える(思いつく?)こともできるようになります。 時候にあった素敵な銘を考えられるようになると、随分教養人に見えてきます。

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