無想庵コラムCOLUMN

豊年 十月の銘

豊年 十月の銘

豊年(ほうねん)

穀物などの収穫が多い年のことを言います。秋の季語にもなっています。豊年満作が元の熟語だと思います。十月は、稲刈りの時期で豊作を感謝する心が生んだ言葉でしょう。確かに縁起の良い言葉です。一般的には日本酒の銘柄に名付けられているようです。九州や中部など各地方で醸造されています。また居酒屋さんとか飲食店の店名によく使われているみたいですね。豊年で検索すると飲食店ばかりです(笑)

茶道では、お目出度い銘の一つとして、茶杓などに付けられていることが多いです。秋の収穫の時期や新年、何かの祝い事の席にもぴったりの銘です。 また意外にも、春先に雪の多い年はみのり豊かな年であるというところから『』のことを指す単語でもあるそうです。 これは全く知りませんでした。

茶道とは関係ないですが、豊年繋がりということで、変わったお祭りをご紹介します。愛知県小牧市にある田縣神社(たがたじんじゃ)は皆さんご存じでしょうか?愛知県に住んでいたのにしらなかったのですが、この神社の豊年祭りは海外からも見物客が多く来るプチ有名なお祭りです。 天下の珍祭と言われているらしいのです。

毎年3月15日に開催され、豊年祭は木曽ヒノキで作った直径60センチ、長さ2メートル余りの大男茎形(男性の性器)を神輿に載せて、厄男たちが御旅所から田縣神社まで担ぎ、五穀豊穣、万物育成、子孫繁栄を祈願する祭です。
変わった祭りを見ようと海外からの観光客も多く、「野も山も みなほほえむや 田縣祭」の詩歌の如く、国境を越えてみな微笑む祭だそうです。

コメントを残す

記事に関するご質問やご意見などありましたら下記のフォームよりお気軽に投稿ください。