無想庵コラムCOLUMN

長生殿 一月の銘

長生殿 一月の銘

三大銘菓の一つにもなっている有名な和菓子の名前にもなっている銘です。お茶では濃茶の前に生菓子を、薄茶の時には干菓子が出されますが、その干菓子の中でも落雁と言われる伝統的な和菓子があります。落雁の最高傑作の一つが金沢にある森八という和菓子屋さんの長生殿という銘の落雁なのです。

この「長生殿」は大変由緒があって、加賀藩3代藩主前田利常より、七夕のための落雁を作ることを命ぜられた三代目森下屋八左衛門(森八の前身)によって作られたそうで、およそ390年も前のことだそうです。 茶道遠州流の開祖である小堀政一(遠州)の助言により、菓子に篆書で「長生殿」の文字が彫り込まれました。 もちろん命名も小堀によるそうです。

小堀遠州居士がどのようなお気持ちで命名されたのかわかりませんが、この「長生殿」の名は、唐の白居易「長恨歌」の末章 七月七日長生殿  夜半無人私語時より、命名されたとようです。 唐の太宗が驪山 (りざん) に建てた離宮で、玄宗が華清宮と改名し、楊貴妃を伴って遊んだり、愛を語りあった場所であるのが長生殿です。

ネットで調べたところ、この詩の後半は 在天願作比翼鳥  在地願爲連理枝と続き、
天上にあっては、鳥の両翼となり
地上にあっては、連理の枝となりましょう
という永遠の愛を誓う歌が続いているそうです。昔の人はどこでこの話を知りえたのでしょうね?やはりこういうのが教養というものなんでしょうね?それにすごくロマンチストだとも思いました。

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