無想庵コラムCOLUMN

椿 十二月の茶花

椿 十二月の茶花

侘助(わびすけ)

椿には大変多くの種類がありますが、その中のワビスケ類に属する椿の品種です。侘助と一言で言っても、これまたすごい数の品種があります。『椿百科』という椿専門の辞典で調べると27種類あり、白侘助など侘助という名前が付いているものだけでも、12種類ありました。全部は取り上げられないので、茶席で見かけたことのある、よくある侘助を紹介したいと思います。

上の写真は白侘助という品種です。見た通り、花が白い侘助ですが、白色の椿なら他にも沢山あるので、侘助かどうかは見分けにくいと思いますが、椿には早咲き(11月から1月くらい)の品種と遅咲き(2月から4月くらい)のものとがあり、茶席の時期によってある程度使われる品種は絞れると思います。

基本的な特徴は、白色(たまにピンクの絞りもあり)で一重咲き。花は比較的小型で少し香りもあります。花の中に見えるエノキみたいな部分は雄ずい群(おずいぐん)といいますが、合着しています。(一本ずつ開いてないということ、エノキを想像してください)

白侘助は、太郎冠者(たろうかじゃ)という品種のDNAを持つ、栽培品種とのことですが、なんと今から250年くらい前の茶会にも使われていた記録(茶会記)があるそうです。時期的に利休の時代ですよね?利休居士も使われたりしたのでしょうか?

コメントを残す

記事に関するご質問やご意見などありましたら下記のフォームよりお気軽に投稿ください。