無想庵コラムCOLUMN

花万作 三月の茶花

花万作 三月の茶花

本州、四国及び九州に自生するマンサク科の落葉小高木で5~6種類ある。早春に黄色い紐状の花を咲かせる。観賞用に庭木としても植栽されている。

名前の由来が面白く、早春に他の花に先駆けて「まず咲く」ことからマンサクという説や、枝いっぱいに花を付けることからマンサクとする説がある。また花の様子が豊作を祈って踊る姿に似ているためマンサクとする説などもあるそうです。いずれにしても花のない時季に際立った黄色い花を咲かせる縁起がよい植木で、豊作に通じるとしてもてはやされる。個人的には蜘蛛の子がわらわらいっぱいという感じがしてそんなに美しいとは思っていませんが、まだ椿以外の花の少ない時期で、春を感じさせてくれるところから三月上旬のお茶席ではよく荘られています。

花が咲いた後、夏には葉っぱが生えますが、葉は菱形に近い円形で、寒冷地では秋の黄葉が美しいそうです。

←大きさといい、形といい六月の葉蓋の点前に使えそうですね。(本当はかじの葉を使いますが…)

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