無想庵コラムCOLUMN

一華開五葉 四月の掛け物

一華開五葉 四月の掛け物

一華開五葉(いっか ごようをひらく)

これは、かの有名な達磨大師(禅宗の初祖)が六世紀初めころインドから中国に来られ、少林寺で9年間も壁に向かって座禅しました。後に後継の二祖慧可(えか)に悟りを開いた証として印可状を与えるのですが、その中の偈の一句です。全文は長いので、後ろの対句とセットでご紹介させていただきます。どちらも禅語にある程度慣れるころには一度は目にある掛け物です。

一華開五葉  結果自然成(けっか じねんになる)

意味は『一つの花が五弁(花びら五枚)を開き、やがておのずと実がなる』という意味です。これを禅的解釈をすると、私たちの心が迷いや煩悩から解放されて、真実の知恵の花を咲かせれば、おのずと悟りを得られるだろうという感じでしょうか。しぜんをじねんと読んだり、花びらを葉と言ったり、禅語はややこしいですね!漢字の読む順番も色々ですから、一つずつ慣れていくしかありませんね。

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