月清千古秋 十月の掛け物
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月清千古秋
つききよし せんこのあき と読みます。
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この句はもしかすると禅語ではないかもしれません。出典を調べたのですが、今のところ不明です。コラムのカテゴリーからは少し離れるかも知れませんが、茶席では時々見かけるのでご紹介します。
通常、一行書ではバランス良く?草書で書かれていることが多いと思いますが、この句はよく、「月」という字だけを大きくしたり、デザインを施したように文字を変形させて書かれたりしています。
ただ、理解し易さから言えば、漢字の二文字目の「清」という草書さえ読むことが出来れば、後の漢字は読めると思いますので、わかり易いお軸だと思います。
「千古」とは①大昔とか②永遠という意味ですが、文字の意味ではなく、この句を詠んで頭に浮かんだ情景を楽しめれば、良いと思います。秋の澄み切った夜空に月が煌々と輝き、虫の音が聞こえ、ススキが風になびいている情景が私には浮かびました。日本にはお月見とか十五夜という風習がありますが、大昔から日本人はそういう感性で月を眺めて来たんだと思います。こういう美しい情景が永遠に続くように願います。