無想庵コラムCOLUMN

初茜 一月の銘

初茜 一月の銘

初茜(はつあかね)

初茜とは元旦の明け方、旭が昇る前に東の空がほのぼの明るくなって茜色になっていく様を言います。 夜の暗がりからだんだんと白み、明るみなっていき、やがて茜色に染まる東雲の空は、日の出より先に元旦の訪れを告げるかのようですね。 因みに、正月の初めの日を「元日」、その日の朝を「元旦」と言います。この二つ、明確に区別していなかったので、調べてみて良かったです。

「茜」は本来「アカネ」という植物を指しました。根の形が髭のように細く分かれていることから、”分散している”という意味の「西」と「くさかんむり」を組み合わせて作られたそうです。

根が赤いことから「赤根=アカネ」とも呼ばれる(漢字表記?)そうです。アカネで染め上げた色のことを「茜色」と言い、古くから染料として使われていました。現在は、むしろ植物でなく、色を表す言葉として広く知られていますよね。

一応、一月の季語?ですので、一月のお茶会にはこの銘を聞くことがあります。茶碗の図柄が初日の出やお正月気分であれば、銘を「初茜」とつけてもピッタリだと思います。また茶杓にも「初茜」の銘が付くことがあります。初釜式に茶杓の銘が初茜だとぴったりで、すごく素敵だと思います。

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